- 2010⁄09⁄19(Sun)
- 10:59
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
いやあ、後味悪かった~。序とは違い、かなり新しいストーリー展開で面白かったんだけどね。だけどあんまりだよなあ。色々な意味で。ただ、二部であそこまで行って、四部作まで持つの!?って気がしないでもないけど・・・
以下ネタバレありなので、観ていない人でこれから観ようと思っている方は読まない方が良いです。
「TVシリーズおよびコミック版との相違点で、篠原が感じたこと」
まず、冒頭のシンジとゲンドウの墓参りシーンは前フリが省略されていた分、感動が少なかったです。ただ、過去シリーズよりも、ゲンドウの人間らしさ、父としてのシンジへの接し方が少し強調されていたように感じました。そこは良かったんだけど、結果アレじゃあなあ。
あと、レイとシンジとのコミュニケーションも結構描かれており、コミック版に近いのかなあと思いました。
あのホームパーティのシーンはぜひ入れて欲しかったなあ。
かなり美しい背景の描写やCGなどにより、世界観の輪郭が明確になったように思います。特に過去シリーズでは皆無だった、第3新東京市の生活感、空気感がかなり細かく描写されていて、こんなに人が居たんだと改めて気付きました(笑
に限らず、各動作や脇役のメカニックなど描写の細かさは芸術の域ですね。
CGを駆使した使徒のデザインは斬新で面白いなあと思いました。
いや、それでもTV版の方が好きだし、インパクトあったけれど・・・
これは誰もが思うことでしょうが、アスカの扱いがぞんざい過ぎる・・・(涙
別にアスカファンでもないのですが、TV版、特にコミック版ではあった「アスカの性格を形成するに至った過去の出来事」や「シンジの活躍→自信の喪失→無気力→覚醒」などの描写がほとんどないまま、あんな事になるのはあまりにも可哀想でした。前半、学園ものみたいな展開があったから、「ああ、これでトウジとの悲劇を引き立てるんだろうなあ」と思いきや・・・ あとコミック版では特に強かった「パイロットとして選ばれたトウジの苦悩」的な描写がなくなっていたのも残念な気がしました。いや、今作では必要ないけれど。
それに、なんかアスカのあの感じ、次回以降で半化け物みたいな姿で出て来そうで怖いんですけど・・・
あとやっぱり
「動け!動け!動いてよ!」
からの「覚醒」がなくなったのが個人的にはかなり残念。
まあ設定自体が変わっていたから、仕方ないか。
またシリーズ2/4であそこまで行っちゃって、最後まで持つの!?って感じもしました。破壊的過ぎるっつーか・・・
なんだかんだ言いましたが、結果、比較論で話すのは良くないですね。
TVシリーズはTVシリーズであって、新劇場版は新劇場版ですもの。
庵野監督が新しいものを創りたいと思っているのでしょうし、やはりそれこそが職人だと思います。
それに篠原自身、「破」に対し「TV版×コミック版に沿ったストーリーにして欲しかった」と思いながらも、前作は正直「結局総集編じゃん」って感想を抱いたのも事実だし。今回の「破」のように、視聴者に後味悪くさせたりするのも、クリエイターの腕の良さだと思います。視聴者の心に、あとまで引き摺らせるような何かを残した時点で、作り手としては「勝ち」ですよね。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q quickeningが」楽しみなことは事実です。
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- ヱヴァンゲリヲン新劇場版
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- アダルト
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- ゲーム・アニメ・漫画